HA変電所
山の中にある廃墟。
毎度の事ながら、どうして廃墟は山の奥にあるのだろう。
洞窟の一番奥に置かれた宝箱を取りに行く感覚だ。
山奥廃墟は、至って険しい道の奥にある。
固く尖った石が足元をすくい、滑りやすく転びやすい。
急斜面を登っていくと、山肌に直線的な人工物が目に入る。
コンクリートは変色し、灰色と黒の中間色とでも言うか、なんとも廃色だ。
L字型の建物で1階部分の天井が高い。
壁にはいくつかの穴があり、そこから建物内に電線を引き入れる。
ここは、鉄道用の変電所。
使用されなくなり、30年以上放置されている。
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