約2キロ上流で取水した水を使い、山の斜面の落差を利用して水車を回していた。
この建物は、周辺集落に電気を供給していた水力発電所。
明治43年に完成した建物。
放置されてから約40年、傷みはあるもののしっかりと原型を保ち、中の柱もしっかりとしている。
発電の仕組み

まず電気はどうやったら発生するのか。
身近なもので説明すると自転車のライトです。
タイヤの回転の力を利用して発電。
あれも立派な発電機です。
発電所はあれの大きくなったやつです。

ミニ四駆などで使用される、模型屋などで売っているモーター。
あれに電気を流すとモーターが回ります。
でも、逆にモーターだけを手で回してやれば電気が発生します。

その回す力に水や風を利用します。
それを水力発電、風力発電という。
水力風力は、クリーンなエネルギーであるが、発電量が少ないというデメリットもある。
建設時に山を切り開くなどの周辺環境対策も問題にある。


火力では、燃料を使いお湯を沸かしてその蒸気の力でモーター(タービン)を回します。
回転させた後の蒸気は、腹水器で冷やし水に戻します。
その冷やす時に大量の水を使うために、火力発電所は海の近くに建設されています。
日本における最も多い発電所です。
メリットは、発電量をコントロールしやすかったり、原子力に比べて設備が単純で建設費が安い。
事故が起きた場合でも被害は大きくならないなど挙げられます。
逆にデメリットは、CO2排出量が多く、環境対策に費用がかかる。
燃料に限りがあり、輸入に依存しがちで、コストがかかる。

原子力発電
簡単に説明しようとしてもどうしても難しくなってしまいますので、さわりだけ。
ウラン235の原子核に中性子をぶつけると、ウラン原子は2つに分裂します。
この時、大量の熱が発生します。
この熱を利用して水を蒸気に変えてタービンを回します。
ちなみに、この分裂の時に、新たに中性子が2,3個発生します。
このような反応を連続的にしたのが原子炉です。
この核分裂が起こるとき、ものすごい熱エネルギーが発生し、その熱を利用して火力発電の様に発電するのが原子力発電です。
原子力発電のメリットは、安定した大量の電気を発生させる事ができる。
逆にデメリットは、高い技術力や、廃棄物の処理、事故が起きた時の被害が半端じゃないというところです。
この発電所は、周辺住宅の電力安定供給により使用されなくなり、一時期は物置として使用されていた。
発電機は残っていないものの、物置として利用されていた時の名残がある。
規模は大きいものではないが、明治の建物ということもあり、建物の価値は我々の目線からすると素晴らしかった。
随所に見られる古い建築法、デザイン、そういった建物自体が残留物に思えてくる発電所跡だった。
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